進撃の巨人134話以降考察|エレン・クルーガーと物語
エレン・クルーガーと物語
グリシャに進撃を継承させたエレン・クルーガーはグリシャに対し、
『妻でも、子供でも、街の人でもいい、壁の中で人を愛せ、それができなければ繰り返すだけだ、同じ歴史を、過ちを、何度も』
と言っていますが、これは重要な事を言っていたのでは?
また、
『ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ』
とも言っています。
ミカサやアルミンという名前はクルーガーが進撃の力で未来の継承者の記憶の中から出てきた名前でしたが、今の状況にも当てはまるのでは?
また、使命を全うしないと誰も救われず同じ歴史と過ちを繰り返すだけだという…
そして言いますよね、これはお前がはじめた物語だろうと…
これは甲塚の妄想に過ぎませんが、始祖ユミルが有機生物の起源と接触して得た巨人の力は『物語』のようなものなんじゃないかと…
ユミルは最後に暗殺者から王をかばって重傷を負いましたが再生能力を使わずに巨人の力を持ったまま自らの意思で死んでしまった…
始祖ユミルと巨人の物語はそこで完結するはずだったが、ユミルが思いもよらない形で王は三人の娘に巨人の力を継承させようとした。
甲塚はここでも疑問があり、そもそもユミルの身体を残さず食べたからと言って、それで巨人の力が継承されたりするのか?
王は何としても巨人の力を失うわけにいかず、民族的な習慣や宗教的な概念を頼りにユミルとのあいだに生まれた娘達にそれをやらせただけだったんじゃないか?
ユミルは有機生物の起源という、神にも近いような得体の知れない存在と接触した事で巨人というよりは神に近い存在になっているのでは?
ユミルの意思とか魂みたいな存在が今も厳然と存在している事自体がそうではないかと思わせられます。
そんな存在であるなら、民族とか血とか、そんなものは超越した力を持っていそうです。
エルディア人にだけ影響を与えるとか、そんなレベルの存在でもないような気さえします。
もしかしたら、今ある世界は始祖ユミルが書いた物語の中なんじゃないか?
しかもその物語は始祖ユミルの世界に対する怨念を反映したものでありそう…
始祖ユミルは人間を憎んでいるのではなく、世界そのものを憎んでいるのかも?
すべての人間は物語に沿って運命が決まっていたりするが、エレンはそれに気付いてしまったとか?
物語が運命として人間の自由意思を損なうものであるなら、エレンはそれと真っ向から戦うでしょうね。
もしかしたら、巨人云々よりも『有機生物の起源』自体が単なるシステムみたいな存在で、人の意思ではどうにもできない存在…それが始祖ユミルに物語を紡がせているのかも知れない…
また、それを終わらせるには始祖から生まれた9つの巨人の力が必要なのかも知れない。