火星移住計画と問題点|テラフォーミング技術の向上は地球の環境修復にも役立つのです!
火星移住計画と問題点についてこの記事をご覧いただきありがとうございます。
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この記事では現在の地球の人間が移住するのであればこの星という第1候補である火星への移住が可能なのか?いつか人類が火星に住む日が来るのかという事についてをその問題点なども含めて
- 火星移住計画と問題点|探査によって発見された水の存在
- 火星移住計画と問題点|惑星を人類好みに改造する?
- 火星移住計画と問題点|第二の地球にする方法
以上の項目に沿ってご紹介させて頂きます。
火星移住計画と問題点|探査によって発見された水の存在
太古の火星には巨大な海があった?
探査によって発見された水の存在
火星を望遠鏡で見ると、うっすらとした黒い線が見えます。
イタリアの天文学者は、この線をイタリア語で【溝】を意味するcanaliと記述しました。
しかし、その後英文に訳された際に、canalと誤訳されてしまったため、【火星には運河がある】という説が広まったのです。
そして、運河があるなら、当然それを作った文明もあるはずだという考えから、いつしか【火星人存在説】がまことしやかに囁かれるようになりました。
やがて観測技術が発達し、探査機が火星の調査を行うようになると、火星表面に見えた黒い線は運河ではなく、自然の地形であることが判明し、火星人の存在も否定されてしまうのでした。
ただし、運河がないからといって、火星に水がなかったという事ではありません。
かつて火星に水が存在したという証拠はいくつも発見されているのです。
火星表面には線状の模様など水の浸食でできたような地形があちらこちらに見られます。
また、NASAの火星探査ローバー【キュリオシティ】の掘削作業で得られたサンプルからは、酸性度の低い溜まった水の中で作られる粘土の一種【スメクタイト】も見つかっています。
さらに、火星の大気の分析により、約43億年前の火星には大量の水が存在したとする研究結果も発表されております。
この研究によると、水の量は火星の表面を137メートルの厚さで覆うほどだったとの事で、火星の地形は北半球よりも南半球の方が標高が高いため、水があったとすれば北半球が大きな海になっていたと考えられています。
火星の地下には大量の水がある?
それでは現在の火星に水はあるのでしょうか?
その答えは【ある】なのです。
火星の高緯度地域には【極冠】と呼ばれる二酸化炭素の氷(ドライアイス)がありますが、そのドライアイスの層の下に凍った水が存在すると考えられています。
またNASAの火星探査機【マーズ・リコネサンス・オービター】の観測で、クレーターの急斜面にある黒い筋が、暖かい季節には長く伸び、しばらくすると消えることが判明しました。
筋が季節ごとに現れたり消えたりするのは、火星に液体の形で水が存在する証拠ではないかと推測されています。
ただ温暖期に流れ出る水の水源がどこなのかは、まだわかっていません。
もしかしたら、地下に大量の水が存在しているのかもしれません。
人類の火星移住進出計画が検討されていますが、その水が利用可能であれば火星への移住の大きな足掛かりにもなりますね。
火星移住計画と問題点|惑星を人類好みに改造する?
惑星を人類好みに改造する?
現時点では、人類がそのまま居住できる環境の天体は地球だけです。
しかし、このまま人口が増え、地球の資源を利用しつづければ、いつかは資源が枯渇してしまう日が訪れます。
そこで、人類が生き延びるための手段のひとつとして、別の天体の環境を作り変え、人類が生活できるようにするという考え方があります。
これを【テラフォーミング(地球化)】と呼び、古くからその方法や必要な技術について研究が行われてきました。
中でも、1991年にNASAの研究者が公表した
【火星のテラフォーミング構想】
はマリナー4号やバイキングなどの探査機が採集したデータに基づいたもので実現性と実効性が高いとして注目されております。
火星移住計画と問題点|第二の地球にする方法
火星がテラフォーミングの対象になるのは何故?
火星が地球と違う所
- 大きさ:地球の半分ほど
- 気圧:地球の約1/100
- 重力:地球の約1/3
- 大気の成分:殆どが二酸化炭素
- 気温:-130℃~30℃(平均気温-55℃)
火星が地球と似ている所
- 自転軸の傾きによって四季がある
- 1日は約24時間
- 大量の水が存在する
火星を第二の地球にする方法
それでは火星のテラフォーミングはどのように行われるのでしょうか?
まず重要なのは大気の温度です。
火星は平均気温がマイナス55℃という低温の為、気温を上昇させる必要があります。その方法として、たとえば
- 深い穴を掘って地熱を放出させる
- 火星軌道上に巨大な鏡を配置し、太陽光で温める
- 地表の反射率を低くし太陽光の吸収率を上げる
などの方法が検討されております。
火星がある程度暖まれば、地下や極地に存在するドライアイスが蒸発し、大気中の二酸化炭素が増えます。
そうすれば温室効果により気温が更に上昇するはずなのです。
次は生命の生存に欠かせない水の問題です。
最新の観測では、火星の地中に大量の水が存在する可能性も指摘されていますが、もし足りなければ地球から運ぶか、あるいは近くを通過する彗星を捕捉して、火星に衝突させることで水を確保する方法が考えられます。
そして火星に河川や海ができれば、環境に適合させて品種改良したシアノバクテリアを投入して酸素を作る事が可能になります。
こうした方法で、早ければ100年程度で、火星は人類の生存に適した惑星になると考えられております。
さらにここで重要なのは、テラフォーミング技術を地球の環境修復に役立てることができるという点です。
例えば火星の地表を緑に変えると言う技術は、地球の砂漠を緑化することにも役立ちます。テラフォーミング技術は、人類が生存していくためには必要な技術なのですね。
この記事でのご紹介は以上となります。
最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。
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