ベルセルク365話ネタバレ感想考察|キャスカの痛み
キャスカの痛み
トラウマのせいで未だにガッツとまともにコミュニケーションが取れないキャスカ…
前回、キャスカは月下の少年と一緒に寝ていましたが、彼女は正気を失いますエレーンという夢現の存在として生きている際に、アルビオンで経験した我が子が悪霊から守ってくれたという微かな記憶を鮮明な夢に見て思い出し、その我が子と月下の少年が同一のものであるということを察したような雰囲気でしたが、夢から覚めてみると少年の姿はなく、なんだか異様な気配がするという感じで急いで起きてきたようですが…
キャスカには、なんだか少年が正体を明かし別れを告げにきたような雰囲気に感じられているのではないかと思います。
少年がキャスカとガッツに甘えていたのはグリフィスの感情でもあるのかも知れませんが、グリフィスが夢を見ている状態では少年がグリフィスの夢の世界をある程度自由にできたのではないかなぁと思いますが…
そして、外の風景を目にしたキャスカは思考が停止する…
キャスカが崇拝していた彼女にとっての救世主だったグリフィスが当時にも増して神々しい美しさを放ち、そこにいる…
暗い夜の闇を照らす姿はあまりに現実離れした美しさですが、これが『魔』の姿なんですよね…
グリフィスやゴッドハンドは自分達は神そのものではなく最も神に近しい超越者であるというような事を言っていましたが、受肉したグリフィスはまさに神の子としか思えないような雰囲気と絶対者としての力を持っています…
おそらく、直にその姿を見て見た人間は、一瞬でそれを悟る事ができるくらいの神威を放っているだろうと思いますが、グリフィスは人間の集合的深層意識みたいなものの渇望が生み出したような存在であり、天使長ボイドはそれを『魔』と呼んでいましたから、やはりグリフィスは『覇王』であり『魔王』であり『救世主』なんでしょうね…
そして、無論、グリフィスが現れたという事はキャスカの精神を掻き乱し、同時に彼女の中で今までの経験で不明瞭だったものが頭と心で整理がついたようは雰囲気ですが、それと同時に襲ってくるのが『烙印』による耐え難い苦痛と出血!
ガッツは過去にグリフィスと直接対面した際に気を失うような痛みを感じており、それは回数を重ねる度に耐性を増しているようですが、正気を取り戻してからのキャスカがこれを味わうのは初めてでしょうから、おそらく気絶レベルの痛みを味わっている事かと思われます…