双亡亭壊すべし第6巻の考察に感想【ネタバレ】|双亡亭の正体は?
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この記事では双亡亭壊すべし第6巻を読んだ内容と感想についてネタバレも含みながらを
- 双亡亭壊すべし第6巻の考察に感想【ネタバレ】|破壊不可能
- 双亡亭壊すべし第6巻の考察に感想【ネタバレ】|青一の力について
- 双亡亭壊すべし第6巻の考察に感想【ネタバレ】|『坂巻泥努』=『凧葉まこと』説
以上の項目に沿ってご紹介させて頂きます。
双亡亭壊すべし第6巻の考察に感想【ネタバレ】|破壊不可能
『双亡亭壊すべし第6巻を読んでの考察と感想~双亡亭の正体とは?~』
『週間少年サンデー』に連載中の藤田和日郎先生らしい謎に満ちたアクションホラー作品。
今回は、先日発売されたこの作品の最新第6巻を読んでの考察と感想を書かせて頂きます。
ネタバレありです。
『双亡亭壊すべし』とは?
劇中の設定では、紡績業で財を成した資産家の長男『坂巻泥努』なる人物が、東京都豊島区沼半井町に建設した敷地面積7200平方メートルを誇る複雑な構造の木造家屋。
『坂巻泥努』は関東大震災後に精神を病み、その後の国外旅行から帰国後の1925年から『双亡亭』の建設を開始し、完成は1935年。
いつの頃からか幽霊屋敷と呼ばれ、1970年9月に発生した『心霊特番放送中止事件』によって世間に広く知られるようになった。
事件後、警察や自衛隊が秘密裏に捜索隊を出動させていたが、帰らぬ者や帰還しても精神に異常をきたす等の犠牲者が出るなどしていた。
政府も秘密裏に予算を投じて『双亡亭』の破壊、もしくは正体判明の為に行動していたが、ことごとく失敗に終わっていた。
『双亡亭』はまず、どんな方法を用いても破壊不可能。
高校生の時に『双亡亭』に忍び込み、共通の友人奈々子を失った現総理の斯波敦と防衛大臣桐生信一は就任後に自衛隊に『双亡亭』への空爆を命じ、世間からバッシングを受けたが、空爆でも破壊不可能だった事は世間に対し、逆にその脅威を証明する事になった。
現在、日本政府から『双亡亭破壊』を成し遂げた者に対して破格というか、正気でない248億円という褒賞が公表されており、世界中から霊能者やその研究者が集結、政府もバックアップしての『双亡亭破壊作戦』が実行中である。
それにより明らかになったのが、『双亡亭』内に巣くう宇宙からの侵略者の存在。
かつて旅行中に飛行機ごとその侵略者の母星『黒い星』に引き寄せられ、遭難した『凧葉青一』は、青一が『あのヒト』と呼ぶ海そのものが巨大な一個の生命体である存在が支配する星の意思によって救われ、そこで長い時を過ごす。
しかし、その星自体も『黒い星』の侵略を受けていた。
感情を持たない『あのヒト』はただ滅びを待つだけだったが、青一ら遭難者達との交流により感情を持つに至り、遭難者らと融合して『黒い星』の生物との戦争状態に入った。
長い戦いの末、お互い滅びの危機の中にあるが、『あのヒト』と遭難者達は『黒い星』を滅亡寸前にまで追い詰めた。
しかし、『黒い星』の生物達は、青一達の故郷『地球』にある『双亡亭』に逃亡を開始した。
最後の壮絶な戦いで一人、また一人と倒れていく中、最後に残ったのが凧葉兄弟。
凧葉兄弟は『あのヒト』の意思で遭難していた時に乗っていた飛行機を再現した物体にのり、時間と空間を超えて地球への帰路に着く。
しかし、『黒い星』の生物の妨害を受け、弟まことは途中で逸れてしまう。
一人地球に帰還した青一は立木少年や斯波総理、桐生防相との出会いにより、自分が壊すべき『双亡亭』へと辿り着いた。
『あのヒト』から与えられた『力』は、空爆でも傷一つつかなかった『双亡亭』を破壊できることが、第6巻で証明された。
双亡亭壊すべし第6巻の考察に感想【ネタバレ】|青一の力について
青一の力について
青一らは、『あのヒト』と融合した事により、イメージにより自分の身体を変貌させる力やテレパシー能力を得た。
彼は手をドリル状に変化させるが、これは彼の『怒りの形』であり、『黒い星』の生物や幽体の破壊さえ可能である。
彼の力は、イメージによる物、つまり精神の力であろうと考えられます。
力の正体は『気』のようなものであると思われますが、『気』というよりは完全に『超能力』だと言えましょう。
霊能者達の力は屋敷に巣くう屋敷に取り込まれた人外や『黒い星』には有効なようですが、『双亡亭』を破壊する力はないようです。
おそらく今、『双亡亭』破壊を成し遂げられるのは力の源が違う青一の力だけなのだと考えられます。
青一と霊能者達の力の源は全く別系統なんでしょうね。
双亡亭壊すべし第6巻の考察に感想【ネタバレ】|『坂巻泥努』=『凧葉まこと』説
『坂巻泥努』=『凧葉まこと』説
凧葉まことは、地球への帰還途中で兄青一と逸れてしまいました。
彼は時間と空間の歪みに迷い込み、違う時間にたどり着き、『坂巻泥努』となったという説があるようですが、その可能性は高いかも知れません。
坂巻は関東大震災後に精神を病んだようですが、もしかしたら、本当の坂巻は関東大震災で亡くなり、『瓜二つ』だった凧葉まことが入れ替わったという見方ができるからです。
これならば、坂巻が精神を病んだという事に繋がります。
異常な経験をしてきた青一の『ズレ』を見れば、まことも同様の『ズレ』を抱えていたと考えられるからです。
しかし、もしかしたら、まことは今、記憶喪失であり、その記憶を埋める為に『坂巻泥努』になる事で自我を保っているのかも知れません。
坂巻は画家ですが、この作品にはやたら『絵』が出てきますね…
『双亡亭』が破壊できない理由
私は、『双亡亭』の正体をこう考えています。
『絵』ではないのか?
『双亡亭』建設には10年の年月がかかっていますが、その建設には謎が多いように思われます。
私は、『双亡亭』は坂巻が10年かけて書いた呪術的な『絵』であるような気がしてなりません。
単なる『絵』ならば、空爆で焼失してしまうでしょうが、存在のあり方自体が違うのかも知れません。
『双亡亭』への侵入は可能なようですが、もしかしたら本当の『双亡亭』は別次元にあるのかも知れません。
侵略者は序章?真の恐怖は?
『黒い星』の侵略者達は『双亡亭』に引き寄せられ、『双亡亭』を侵略の前線基地にし、そこから水路を通って自分達に力を与える海水が満たされた海に出て増殖し、生きていく為に水を必要とする人間の身体を乗っ取り、支配者に成り替わるというのが目的であろう事が第6巻で言及されました。
しかし、彼らは『双亡亭』を利用しているだけで、いずれは駆逐されてしまうだろうと思われます。
青一も、侵略者の向こう側にある恐怖について何かを感じているようです。
人知を超えた戦いを経験してきた青一すら戦慄させる真の恐怖とは?
それはおそらく『双亡亭』を作り出したり『力』でしょう。
今の坂巻が『まこと』であるとするなら、本当の『坂巻』は死んだか、別の存在に変貌してしまった…
『坂巻』は、『双亡亭』という『絵』そのものになっているのではないでしょうか?
どのような『力』で彼がそれを成したのかはわかりませんが、その『力』の源こそが真の恐怖であるような気がしてなりません…
まとめ
『双亡亭』は絵に人間を取り込み、その中でその人間のトラウマをえぐり、精神的に弱体化させて取り込みますが、『凧葉務』が証明したように、トラウマを克服した人間は取り込めないようです。
今のところ、『精神』の力だけが『双亡亭』に対抗する唯一の武器と言えるでしょう。
謎が謎を呼ぶ、難解な物語ですが、これからの展開は全く予想がつきません!
次巻の発売日が今から楽しみでなりませんね!
この記事でのご紹介は以上になります。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました!