終末のワルキューレ92話感想考察｜秘奥・鬼爪突
秘奥・鬼爪突
観戦中のアレスは、沖田が天魔返を正面から受けて平気で闘えている事に驚愕していますが、それはいつも通り、やはりヘルメスが優しく解説してあげています。
沖田は天魔返に対し後方に飛んだが、それは天魔返の真空の刃も射程範囲があり、範囲外に近づくにつれ威力が下がるがわかっていたから…
すぐに反撃に移れるくらいの距離を沖田は把握しており、それゆえにダメージなく速やかに反撃できたのだという事ですが、アレスは真空の刃なんて目には見えないしどうやって把握しているんだと尋ねますが、ヘルメスは空気の動きや土煙の切れ目、あるいは僅かな光の屈折なんかを目印にしているのではないかと推測しています。
それはゼウスもそうだと思っているようですが、それよりも目を見張るのは、沖田がスサノヲに天魔返を打つ為の溜め時間や距離を与えない為に瞬時に接近戦へと持ち込んだ戦略眼だと感じ、さすが実戦最強は伊達ではないと舌を巻いているようです。
二人は接近戦での激しい斬り合いになり、時折刃がかするのか、血飛沫が上がっています。
そんな中、やはり二人は楽しそうに笑っているわけですが、やはり接近戦ではスピードに勝る…というかパワーも上がっている沖田が一枚上であるようです。
スサノヲは沖田を全く捉えられず、ダメージはない程度でしょうが、少しずつ切り刻まれていくというような状況…
新撰組の隊士達は見たことがないレベルの沖田の動きにドン引きしていますが、近藤勇は、やはり沖田は生前に持病により実力の半分も発揮できていなかったんだろうと口にする…
一番身近であり、身内と呼べる近藤ですら、そう思うのですから、やはり沖田の実力は生前には全く未知数だったという事になりますよね…
最早、沖田自身が鬼というよりカマイタチそのものに見えるくらいの速さになっていますが、スサノヲはそのスピードから死角を狙ってくる可能性を感じて死角となるような角度を警戒します。
しかし、沖田はまたも真正面から行く！！
体勢を低くし、片手を地面についた形で一瞬溜めの時間を作る！
その姿は四足の獣を思わせますが、沖田はそのイメージ通り、肉食の獣が獲物に飛びつくようにスサノヲに対して天然理心流の秘奥義・鬼爪突を繰り出す！
それは見事にスサノヲの脇腹を引き裂き、そこから血飛沫が上がります！
人類側の観客席は大いに湧き、興奮のるつぼと化しますが、沖田は自分がスサノヲに捕捉されている事に気づく！
スサノヲは脇腹を切られたにも関わらず、全く怯む事なく、天魔返の体勢に入っていた！！
