伊藤英明さん主演『3つの願い』感想と考察|感想と考察
感想と考察
魔人の力は召喚者を幸福にする代わりに他の誰かを不幸にするという事に気づいた和也でしたが、和也は魔人に願い事を叶えてもらう事を選択する。
一つ目は五億円…
2つ目は自分を愛してくれる妻…
そして3つ目は…
そこで誘拐犯から連絡が…
犯人は五億円とランプを持ってこいという…
そこから誘拐犯は和也の助手を務めていたことがあり、貴美子から冗談半分にランプの話を聞いていた佐藤という青年である事がわかってくる。
佐藤の父親は五年前は和也が手にした五億円の為に命を失っていたのだ。
しかし、佐藤は犯人ではなく、魔人だった!
和也が五年前に手にした五億円は、今和也が身代金として奪われた五億円だった。
そして3つ目の願いは虚弱の原因である心臓の移植だった。
無論、それは健康になった五年後の自分の心臓だった…
…魔法のランプ、そんなものが実在するなら誰もがそれを欲しがるでしょう。
百人いて、百人が欲しい…
しかし、自分の願いが叶う為に誰かが不幸になると知れば、その数はどれだけ減るでしょうか?
また、今回のランプの魔人のように無から有を生み出せず、召喚者の中で等価交換が完結するシステムだと知るなら、誰もそのランプをこすらない?
いや、今が苦しくて辛ければ、ランプを擦ってしまう人がいるかも?
いや、甲塚自身もそんな状況に有れば擦ってしまうかも?
予想通りかなりブラックな内容になりましたが、『幸福』というもののあり方、見え方、捉え方を問われる哲学的な作品だったと思えます。