錦えもんはカン十郎の死をどう思う?|錦えもんはどう受け止めた?
錦えもんはどう受け止めた?
九里はおそらく気候温暖だったと思うのですが、30年近く経って久々に十人全員が勢揃いしたのは深々と雪が降り積もる鬼ヶ島…
イゾウは帰ってきたが、カン十郎は裏切りの末に息絶えている…
完全に事切れ、何も語らぬカン十郎の死顔は安らかではない…
号泣する雷ぞうと菊之丞ですが、錦えもんは唇をかみしめるのみ…
『何があった?』『どうなった?』と尋ねもしない錦えもん…
正直、カン十郎に対しては憎しみの感情が強いと思われますが、それでも憎みきれない…
錦えもんはスパイの存在には感づいていたと思いますが、それを明らかにはしようとしなかった…
自分がもっとしっかりしていれば、おでん様が死ぬこともなく、またカン十郎も死ぬまではなかったかも知れない…
しかし、悔やんでも物事は何も進展せず、ただかつては仲間であった『敵』の屍を超えて前に進むのみ…
今はそれでいいという思いで唇を噛んでいるのだと思う…
また、本当なら錦えもんも雷ぞうや菊之丞のように号泣したい気分でしょう。
しかし、赤鞘九人男の筆頭たる自分がそれをすれば士気に関わる…
カン十郎の遺体に笠を被せてやった事は、カン十郎を仲間だと認めていた証だと感じられます。
それはおそらく傳ジローも同様でしょう…
二度とカン十郎のような人間を出さないためにも、ワノ国を開国した暁にはワノ国は変わらねばならないという誓いも、錦えもんの表情にこもっているような気がします。