白ひげが海賊王を目指さなかった理由|一番海賊らしい男
一番海賊らしい男
白ひげはまだひげを生やしていない若い頃、どこかの海賊団の一クルーだったようですが、お宝を手に入れて盛り上がる仲間達から距離を起き、その様子を眺めていたようで、仲間達は白ひげに海賊の癖にお宝に興味がないのか?お前は何が欲しいんだと聞かれた時に『家族』と答えています。
白ひげは海賊として手に入れたお宝のほとんどを故郷に貢ぎ、また自分に従う者達を息子と呼んでいましたが、それらは全て白ひげは家族だと認識していた。
その家族を守る事が白ひげの人生だったように感じられますが、白ひげが家族を欲したのは、やはり孤児の身の上のせいだったのでしょうか?
甲塚は、白ひげエドワード・ニューゲートという男は優しすぎたのだと思います。
マルコは一般社会では嫌われ者だった自分達を息子と呼んでくれるのが純粋に嬉しかったと語っています。
また、エースもロジャーの息子である事を告白した時に『誰から生まれようと人間みんな海の子だ』と言われ、その悩みも吹き飛んだようです。
魚人島を守る為にナワバリにするが、名前で守るだけで支配したり見返りを求めるような事もなかったと思います。
自分の器に収まるものや、自分の手が届く範囲のものは全て見返りも求めず守り抜くという聖人なような振る舞いですが、それもまた自由な海賊としての一つの夢の形だったんじゃないでしょうか?
白ひげは家族を求めていましたが、家族とは小さな国だとも言えます。
しかし、種族や民族、思想や宗教、法律や道徳また血統みたいなものでまとまりつながるわけではなく、愛情でつながっているのが家族という国だと言えるでしょう。
白ひげはその人生の最後に『海の子の国』を作り上げており、彼の夢は果たされていたと思います。
甲塚は、白ひげは誰かを守る為に犠牲になったのではなく、自分の意思で自分がやりたい事を最後の最期まで貫き通した男であり、白ひげこそ本当に自由に生きた一番海賊らしい海賊だったんじゃないかと思います。
しかし、白ひげが海賊王を目指さなかった理由はそれだけではないのかも?