ケンジとオカチン
『ウワハハハハ〜!!血祭りじゃあ〜!!』
軽快に伐採を続けるケンジだったが、包囲網は緩み、ゾンビ達のターゲットはキミタカからケンジにシフトし、ケンジは背後から数体のゾンビにしがみつかれる!
ケンジは凄まじい怪力でそれを払い除けると
『heyオカチン!ちょっと数多い!』
と叫ぶ、するとケンジの連れの男性の中から一人の細身の男性が進み出る。
その手にはボウガン、背中には数十本の矢が入った筒を背負っている。
オカチンらしき男は背中から矢を取り出すとボウガンにつがえ、狙いを定めると迷いなく矢を発射する。
矢はケンジにまとわりついていたゾンビの一体の頭に命中し、ゾンビは倒れ沈黙する。
『オカチン、nice!!』
ケンジはまた伐採を再開し、オカチンも続いて的を射抜いていく…
キミタカは二人の手際の良さに見惚れると共に、薄寒い恐怖をおぼえていた…
この二人、ゾンビ退治に関してはかなりのベテラン、大御所的存在であると見える…
しかし、ゾンビよりも恐ろしく見えるのはオレの目の錯覚なのだろうか?
キミタカは助かったと安堵しながらも、安心はできないような気がしていた…