エクソシスト映画の感想に改めて気づいた事|何でパズスだったのか?
何でパズスだったのか?
かつてアフリカの地で子供に取り憑いたパズスとメリン神父が対決していたという設定がこの物語にはあるようです。
劇中でもパズスはメリン神父を恐れているともとれる言動を見せています。
エクソシストの武器はその鉄のような『信仰心』とそれに応える神の『奇跡』だと考えられますが、パズスはかつて敗れたメリン神父は打ち倒しましたが、助手であるカラス神父の信仰心に再び敗れてしまいました。
しかし、なぜにパズスだったのでしょう?
悪魔にもメジャーなものはいて、ルシファーやベルゼブブ、ベリアルなどは聖書にも名前が記されています。
わかりやすくするならばそれらを登場させた方が良かったと思うのですが、登場したのはパズスです。
私が思うに、パズスは『蝗害』、つまり無数の群れで移動し、作物を食い荒らし、また移動していく蝗による災害を神格化したものでもあるようなので、世界中を移動しながら災厄を招く存在としてパズスをチョイスしたのではないか?
また、悪魔には分身や眷属が存在するものですが、リーガンに取り憑いた悪魔はパズスの『一部』か『眷属』であったのかも知れません。
なぜリーガンだったのか?
リーガンは明るく元気な少女でしたが、母親が女優という仕事柄家を開ける事が多く、その寂しさから心の深層に深い闇を抱えていたのかも知れません。
その闇に、パズスがつけ込んだという事だったのではないでしょうか?
カラス神父も認知症の母親に対し、どうにもしてやれないという葛藤を抱えていましたが、それが闇を生み、パズスを取り憑かせる事に成功したのかも知れません。
結果、この物語では悪魔は現世では実態を持たない霊的存在であり、取り憑いた者が絶命すればそれ以上は影響を与える事ができないようです。
また、私的にはリーガンには元々霊感的な素養があったのではないかとも思えます。
物語の冒頭でウィジャボードで遊ぶくだりがありますが、その時に何らかの霊的存在と交信しているような事を言っていましたし…
霊感が鋭いという事も悪魔を呼び込む要因の一つとして考えられているのかも知れません。
まとめ
洋の東西を問わず、人間によくない影響を与える霊的存在を『悪霊』と呼びますが、日本にもエクソシストのような存在はありました。
しかし、精神医学が進歩する中で、多くの場合、『悪魔憑き』は精神の病だとされ、医学的治療で改善されていくそうですが、今日でも科学や医学の理解の範疇を超える事象も無くはないとも言われています。
この映画はホラー映画、エンターテイメント作品ですが、オカルト好きな方には考えさせられる作りになっているように感じます。
未見の方には一度観て頂きたい作品ですね。
この記事でのご紹介は以上になります。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました!